ウールニットがチクチクする原因と対策

ウールニットがチクチクする原因と対策

こんにちは。

11月に入り昨年に比べて全国的に気温が下がってきたこの頃。ようやく冬のウールニットを楽しめる時期が訪れてきましたね!

ですが肌が敏感な方はウールニットのチクチク感に悩まされることも多いのではないでしょうか。ウールニットのチクチク感は、素材や製造過程、ケア方法によって大きく変わります。この記事では、ウールニットがチクチクする原因とその対策についてまとめていきたいと思います。

 

ウール(羊毛)がチクチクする原因


そもそもウールが何の毛か分からない方も多いのではないでしょうか?一般的に、洗濯タグに「毛」と表記されているものは羊毛、カシミヤ、アルパカなど、全ての動物の毛を示します。「ウール」と記載されているもののみ【羊毛/ひつじの毛】を指します。

ウール(羊毛)のチクチク感の主な原因は、繊維が肌を刺激することです。その繊維が肌に触れるとチクチク感やかゆみを引き起こすことがあります。ウールは天然素材であり、アレルギーを引き起こすことは少ないですが、肌が乾燥しているとチクチク感を感じやすくなります。
チクチク感を感じる理由と原因は大きく分けて下記の3つです。

 

1. 繊維の太さと長さ 

ウールの繊維の太さや長さは、チクチク感に大きな影響を与えます。粗い繊維や太い繊維を使用したニットは、肌に刺激を与えやすいです。一方で、繊維が長いほど、肌に触れる面積が減少し、チクチク感が軽減されることがあります。

 

 

2. 肌の乾燥

冬は肌が乾燥しがちで、乾燥した肌は少しの刺激でもかゆくなりやすいです。特に密着感のあるセーターやタートルネックは、肌(特に首元)に直接触れる部分での刺激が強くなり、チクチク感を引き起こすことがあります。そのため、タートルネックを購入する際は、オンライン購入ではなく店頭で実際に着用したり、首元にニットを当てて問題がないかチェックしてから購入しましょう。

 

 

3. 汗や湿気の溜まり

ウール100%は通気性が良いですが、ウールと合成繊維が混合されたものは通気性が低下し、汗や湿気が溜まりやすくなります。湿気が溜まるとチクチク感が増すことがあります。特に首周りは汗をかきやすく、刺激を受けやすいです。

 

 

 

 

チクチク感を軽減する対策/購入時の注意事項

 ウールセーターやニットのチクチク感を軽減するための対策を以下に紹介します。

1. まずはチクチク感をチェックする

首元に当ててみてチクチク感がないかを確認しましょう。繊維が細い(約13〜20ミクロン)のウールは柔らかく、チクチクしにくいです。少しお値段は高くなりますが、メリノウールやカシミヤ混などの高品質な素材を選ぶと、ストレスなく冬のウールニットを楽しめるでしょう。個人的な感覚では、15,000円以下のウール(羊毛)ニットはチクチクしやすく、15,000円以上のウールニットからお好みのブランド/風合いを選ぶのが良いかと思います。安いウールは繊維の長さにばらつきがあり、肌にストレスを与えることになります。

 

 

2. 目の詰まった生地のインナーを着用

ウールのニットやセーターを直接肌に着ると摩擦が生じ、チクチク感が増します。首元をカバーしたり、目が詰まったインナーを着ることで、肌への刺激を減らし、汗や湿気も吸収できます。コットンやシルクなど、肌に優しい素材のインナーを選びましょう。また最近ではコラーゲンインナー素材なども開発され、肌を保湿してくれるため、ウールニットの中に着用することで肌の刺激を軽減することができます。

現在、ANTHOMでも特殊なコラーゲン生地を使用した企画を進めています。肌が弱い方にもウールニットの特性、チクチクの原因、対策を理解していただき、ANTHOMのニットアイテムを知ってもらいたいと考えています。

 

 

3. ゆったりシルエットを選ぶ 

 ぴったりしたセーターは肌に密着し、チクチク感を強調します。↑のように首元が詰まってなくてゆったりとしたシルエットのセーターを選ぶと、肌と生地の摩擦を防ぎ、湿気もこもりにくくなります。

 

 

4. 柔軟剤を使う

ウールは洗濯でダメージを受けやすいですが、柔軟剤を使うことで繊維が柔らかくなり、チクチク感が軽減されます。中性洗剤で手洗いし、柔軟剤で仕上げると、肌触りが良くなります。

※洗濯する際は必ず洗濯タグを確認しましょう。

 

 

5. 肌を保湿する

肌の乾燥を防ぐために、ボディクリームや保湿剤を使用しましょう。保湿することで肌が柔らかくなり、ウールの繊維との摩擦が減ります。コラーゲン素材のインナーを中に着用すると少しは肌への刺激を軽減するかと思います。

 

 

6. 高品質な素材を選ぶ 

ウールよりも細い繊維を持つカシミヤやアンゴラ、メリノウールを選ぶと、チクチク感が大幅に軽減されます。ウールとこれらの素材を混紡した製品もコスパが良く、おすすめです。

 

 

毛素材とそのチクチク感を比較してみた

 以下は、代表的な毛素材のチクチク感を5段階で評価し、繊維の太さや長さを含めた比較表です。

素材

チクチク感5段階
(数字が高い程チクチク)

繊維の

太さ/長さ

備考
一般的なウール(羊毛) 4〜5 少し太い/普通 ウールの種類によりチクチク感がある。
メリノウール 2 細い/長い 柔らかくて快適だが、そこまでチクチク感がない
 カシミヤ 1 とても細い/長い 極めて柔らかく、チクチク感がほとんどない。高級素材
アルパカ

3

普通/普通 柔らかく、ウールよりもチクチクしにくい。
ラクーン 2 普通/普通 柔らかさと暖かさが特徴でチクチクしにくい。

 

 最後に、、、

 

今回は、ニットの代名詞であるウールに着目してブログ記事を書きました。ニットブランドを運営する身として、ウールニットを快適かつお洒落に着こなせる方法を考え、企画に励んでおります。

ANTHOMでは、ニット製品を販売するだけでなく、ニットアイテムに少し抵抗を持つエンドユーザーの方々にも、ANTHOMの上質で肌に優しいニットを体感してもらいたいと常々考えています。その一環として、現在コラーゲンインナーの企画も進めています。

現在、それらの秋冬ニットを先行予約販売しております。ぜひ以下のページからご覧ください。

 

ANTHOM 24FW先行予約ページ 



ご不明な点やご質問がありましたら、お気軽にDMやコメントしてください。お待ちしております!

 

ブログに戻る